| 最初は育児ノイローゼではないかと周囲もナオミさんも思っていましたが、「行動がおかしい」ということで、来診したのでした。 |
| 夫から見ると、声の通りに行動してしまうようだといいます。「待っている」「早く行け」と聞こえ、夫と待ち合わせだと思って駅まで行ったが、だれも来ず、そんな約束はしていないと後でわかったということがありました。「電気をつけて」と聞こえると、夜でも明るくし、家族を起こしてしまいます。「夫はとうに会社をやめている」と聞こえ、心配になり、夫と口論になったこともあります。 |
| だんだん状態が悪くなり、部屋に閉じこもって子供を寄せ付けないことも度々起こりました。歯磨きや入浴もしなくなりました。 |
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| 治療はまず精神安定剤の服用を始めました。定期的に通院するうち、考えもまとまってきたようなので、「声は聞き流して。左右されないように」と話しました。 |
| やがてナオミさんは笑顔が戻り、十分ではないが、家事もできるようになってきました。声は完全になくなっていませんがが、「もう慣れて放っておける」といいます。疲れやすいので、近所付き合いなどは最低限にし、家事や育児も同居の義母に助けてもらいながら通院と服薬を続けています。 |
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| 周囲の人には間こえない声が聞こえたり、考え方の幅が狭くなったり、生活がだらしなくなったりなどは、統合失調症の特徴です。 |
| 統合失調症は、思春期から成人前期に発症しやすく、発症は千人に7〜10人。男女の差はありません。うつ病と同様、だれでもなりうる病気です。 |
| 原因は脳内の神経伝達物質の異常など多くの因子が考えられていますが、はっきりわかっていません。疲れやストレスが引き金になることもあります。最近は軽症化の傾向にあり、通院しながら仕事を続けている人も多くいます。薬の研究も進んでいます。適切な治療が受けられるよう、専門医に相談したいものです。 |