精神科・神経科・心療内科 みなとメンタルクリニック
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メンタルコラム
朝日新聞連載 「こころ元気ですか〜女性編」
第6回 声が聞こえる
夫に付き添われたナオミさん(32)。言葉は丁寧ですが、髪をかきあげたり何回も足を組み直したり、落ち着かない様子です。
高校時代はバレーボール部の主将で、成績もよく快活でした。短大卒業後、事務の仕事をし、25歳で結婚しました。長男も生まれ、幸せな生活でした。しかし、2年ほど前から、頭の中でだれかが命令する声が聞こえるようになったのです。声に聴き入って家事がはかどらず、ぼーっと立っていることもあります。
最初は育児ノイローゼではないかと周囲もナオミさんも思っていましたが、「行動がおかしい」ということで、来診したのでした。
夫から見ると、声の通りに行動してしまうようだといいます。「待っている」「早く行け」と聞こえ、夫と待ち合わせだと思って駅まで行ったが、だれも来ず、そんな約束はしていないと後でわかったということがありました。「電気をつけて」と聞こえると、夜でも明るくし、家族を起こしてしまいます。「夫はとうに会社をやめている」と聞こえ、心配になり、夫と口論になったこともあります。
だんだん状態が悪くなり、部屋に閉じこもって子供を寄せ付けないことも度々起こりました。歯磨きや入浴もしなくなりました。
 
治療はまず精神安定剤の服用を始めました。定期的に通院するうち、考えもまとまってきたようなので、「声は聞き流して。左右されないように」と話しました。
やがてナオミさんは笑顔が戻り、十分ではないが、家事もできるようになってきました。声は完全になくなっていませんがが、「もう慣れて放っておける」といいます。疲れやすいので、近所付き合いなどは最低限にし、家事や育児も同居の義母に助けてもらいながら通院と服薬を続けています。
 
周囲の人には間こえない声が聞こえたり、考え方の幅が狭くなったり、生活がだらしなくなったりなどは、統合失調症の特徴です。
統合失調症は、思春期から成人前期に発症しやすく、発症は千人に7〜10人。男女の差はありません。うつ病と同様、だれでもなりうる病気です。
原因は脳内の神経伝達物質の異常など多くの因子が考えられていますが、はっきりわかっていません。疲れやストレスが引き金になることもあります。最近は軽症化の傾向にあり、通院しながら仕事を続けている人も多くいます。薬の研究も進んでいます。適切な治療が受けられるよう、専門医に相談したいものです。
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H28.10.27(木)「Abewa prime ざっくり社会学」に出演しました。
H28.5.25(水)テレビ東京15:55からの「L4 you 体の不調 今話題の心療内科 仮面うつ&子ども依存」の生放送に出演しました。
出演の様子を公開しました。
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